多くの人が出入りするオフィスでは、人の手が触れるところにはすべて雑菌が付着していると言っても過言ではありません。雑菌は目に見えないので、きれいに見えているところも実は雑菌だらけということも。放置しておけば、それが従業員の体内に入り込み、健康被害が生じる危険があります。従業員の健康を守るためにはこまめな消毒が必要です。
きれいに見えるオフィスでも、思っている以上に目に見えない雑菌がたくさん存在しています。その理由はこちら。
■オフィスの内外でさまざまなものに手で触れる→手に菌が付着する→その手でオフィス内のものに触れる→手から菌が付着する
■会話や咳・くしゃみにより飛沫が飛ぶ→飛沫に含まれる菌が付着する
■デスクで飲食する→食べこぼしは菌のえさになる→付着していた菌が繁殖する
■オフィス内は温度や湿度が快適に保たれている→人間が快適な温度湿度は菌の繁殖にも適している→付着していた菌が繁殖する
このようにしてオフィス内のさまざまな箇所に雑菌が付着し、繁殖していくのです。
オフィスで雑菌が多い場所は?と聞かれると、多くの人が「トイレ」と答えるでしょう。もちろんトイレもそうです。しかし、そのほかにも、給湯室のシンクや冷蔵庫、ドアノブやエレベーターのボタン、階段の手すり、コピー機の液晶、パソコンのキーボードなど、オフィス内で雑菌が繁殖しやすいところはたくさんあります。付着した雑菌はこまめに消毒して繁殖を防ぐことが必要です。
オフィスの中で、特に気をつけて消毒するべき箇所はどこでしょうか。オフィスで雑菌が繁殖しやすい箇所を、タイプ別に説明します。
誰もが思い浮かべるであろうトイレです。掃除だけでなくしっかり消毒をしないと、トイレは雑菌の温床となり得ます。排泄後、手を洗う前に触れる部分は特に気をつけたいですね。
・便座
・トイレのふた
・ペーパーホルダー
・電気や洗浄便座などのスイッチ
・流水レバー
・ドアノブ
・洗面台の蛇口
オフィスに出入りする不特定多数の人の手が触れるところは、雑菌が付着しやすいです。さらに手垢・皮脂汚れは菌のエサとなり増殖を促します。こまめな消毒が必要です。
・エントランス
・ドアノブ
・エレベーターのボタン
・階段の手すり
・コピー機のタッチパネル
・電気のスイッチ
多くの人と共用するわけではなく個人使用のものでも、使用頻度が高ければ雑菌が付着しやすくなります。手に触れるもの、飛沫が飛ぶものは特に注意が必要です。
・パソコンのキーボード・マウス
・電話機(手垢・飛沫)
食べ物のかすや水分は、菌のエサとなります。飲食物が付着するところは雑菌が繁殖しやすくなります。
・デスク
・給湯室のシンク
・冷蔵庫
・電子レンジ
湿気の多いところは、菌にとっては過ごしやすい環境です。こまめに消毒しないとどんどん繁殖してしまいます。
・加湿器の給水タンク・フィルター
・エアコンのフィルター
雑菌が付着したまま放置すると、どのようなリスクがあるでしょうか。1番は社員の健康被害です。雑菌が体内に入り込むことで健康被害が生じる危険があるのです。
・雑菌が付着したものに触れた手で飲食することで、雑菌が体内に入り込む
・雑菌が空気中に浮遊し、その空気を吸い込むことで雑菌が体内に入り込む
など、雑菌を放置すると、社員の体内に入り込み健康被害を引き起こします。社員は会社の財産です。社員の健康が損なわれることは、会社にとっての損失でもあります。そうならないためには、日常的に消毒して雑菌を減らすことが大切です。
雑菌の繁殖を防ぐためには、こまめな消毒が不可欠ですが、そのほかにも日常的にできることがあります。それは「拭き掃除」です。
手垢・皮脂・ホコリ・食べこぼしは雑菌のエサとなります。こまめに水拭きをしてそれらを取り除くことは、雑菌の繁殖の予防になります。水拭きでは殺菌はできませんが、雑菌のエサを取り除くことで繁殖を抑えることができるのです。つまり、普段の掃除をしっかりと行うことが、雑菌の繁殖を防ぐことにつながります。
オフィスは意外と雑菌が多い場所です。雑菌を放置すると社員の健康に被害を及ぼす危険があります。日常的にこまめに消毒をして、雑菌の繁殖を防ぎましょう。
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